R254-R20 : 武州/上州/信州/甲州
05/07/01〜05/07/2 (1泊2日)


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PAGE 2 : 信州佐久平から松本市へ。松本市内の居酒屋で一杯。

 内山トンネルを過ぎると、出口はもう長野県である。わりと無骨で質素な樹木が目立つ高地から、高原らしい風景に切り替わる。関東から甲信越に入ったという感じがする。アタマの中は旅行中に完全に切り替わり、普段の東京での仕事のことなんて微塵も思い出さない。
 右に左に滑津川が見える。釣り人もいる。この川はやがて、千曲川に合流する、その千曲川はやがて信濃川にかわり、日本海に注ぎ込む。大分水嶺を越えているので、これから見る川は、ほとんどが日本海に注ぐ。文化圏も変わる。
 長い下り坂が多いので、ブレーキが焼きつかないよう、エンジン・ブレーキをなるべく使って、坂を下りる。大型トラックとトラック・ドライバーをメインのお客さんにしているドライブインも多い。
 距離のわりには簡単に短時間で、佐久市 中込町 に突入する。

左:内山トンネルから内山峡を走る。クラブの合宿で訪れそうな高原風景。ここでの R254 はコスモス街道とも呼び、道の左右にコスモスが咲くらしい(今はシーズンではない)。
右:中込町市街。ここを右折すると、中込町の商店街である。

 お昼ごはんは、モツ鍋だったが、もっとペースが早ければ、中込町でお昼の予定だった。旅行前に、ルート上のグルメ情報を、けっこう細かく調べるのだけれど、名物は鯉である。次回の課題にする。
 また、おいしいラーメン店も多いようだ。佐久は日本酒の蔵元がとても多い。おそらく水がとても良いのだろう。だからラーメンもおいしいようだ。非常に詳しく書いたブログもあった。これも次回の課題にしようと思う。

 このまま、町を通り抜け、先に進む。ペースとしては -1h ぐらいだが、急ぐとも無く、スイスイ、クルマを走らせる。
 佐久大橋を過ぎるとしばらくして、3km ぐらいありそうな直線に出る、道の左右は、田園と呼ぶには清廉な田の風景が広がっている。
 雨も上がり、青空が雲間から見える。降り止んだばかりなので、ここちよく湿気を含んでいる。とても気持ちがよい。こういう景色の中をマイペースで走るのは最高である。
 途中で、道の駅「ほっとぱーく 浅科」があったので寄る。ここの景色が気持ちよかった。大きい道の駅ではないけど、寄ってよかった。


上:道の駅「ほっとぱーく 浅科」より。佐久平を望む。ここに都会の喧騒は一粒も、無い。晴れるとこの先にどーんと大きな浅間山が見える。建物の構造も、佐久平を裾野に大きく浅間山を見せるように建てている。
左下:施設の天井にツバメが巣を作っていた。4匹、同じ顔して、アタマを揃えてぴーぴー鳴いている。かわいい。
右下:3km ぐらいありそうな直線。スピード出し過ぎに注意。なので、遅いクルマにトロトロ付いていくのも、また、アリ。

 出発し、クルマを先に進める。地酒の看板をところどころ見る。やはり蔵元が多いのだろう。地酒販売に力を入れている酒販店もよく目に付く。だんだん日本酒がほしくなってきた。
 このあたりから、道は中山道になる。R254 は、東京では川越街道である。中山道とは異なる道なのだが、佐久で中山道と合流する。
 そういう歴史と、土地の作物と気候が合っているだろうか。それで蔵元が多いのだろうと思う。味噌も発酵食なので、信州味噌が有名なのも、なにか通じた事情があるのかもしれない。
 佐久周辺の R254 は R142 や R152 と共用している区間が多数ある。国道を示す道路標識も、R254 と R142 2つの番号が縦に並んで表示されていたりする。国道マニアではこの標識を "おにぎり" と言うらしい。
 さらに先に行くと、とてもわかりにくい交差点で、R254 は非常に細い道になって山に入る。最初、この細い R254 を行くつもりで計画を立てていたのだが、そのまま通っている道を気に入っているので、細い方に分かれず R142 の方に進むことにする。R142 は やがて R152 とぶつかる。その R152 を左折し (けっこうな鋭角カーブ) しばらく行くと、右側から直角に R254 が合流し、今度は R254 + R152 という共用区間になる。また数キロ走ると、丸子町で、R152 は上田方面に分かれ、R254 は松本方面に分かれる。ちょっと難しいので地図を作った。

 事前に細かく道を確認しておいたので、間違えることがなかったが、先の野中交差点のように、R254 は走っていて面白い箇所が多い。調べてみると、僕と同じようなことを考えて、バイクやクルマで完全走破する人も多いようだ。

 R152 と R254 が合流する交差点近くに道の駅「マルメロの里 ながと」があるので、例によって、寄る。ここは、かなり設備がよく、この日は平日だったため閑散としていたけど、温泉施設、商工会の施設、農作物直売所、お土産、おやき、ふつうコンビニまでサポートしている道の駅は少ないが、ローソンまである。
 プラプラしたりトイレに行ったりして、また先に進む。丸子町で、また独立した R254 に進む。松本まで、あと 1h ぐらいで着く距離である。
 山間部になり、鹿教湯温泉を通り過ぎる前ぐらいで、また大雨になってきた。藤岡市ぐらいの大降りにならなかったが、三才山トンネルをくぐり、ついに松本市に入る。


左上:「マルメロの里 ながと」に置いてあったオート3輪。ダイハツ CM8 と思われる。
右上:丸子町のちょっと手前。いよいよ青空さえ見え始めた。
左下:コインスナック M&M ここも自販機マニアに知られている自販機コーナー。カトキチの自販機は撤去してあった。
右下:三才山 (みさやま) トンネル入口。通行料 \500。このトンネルのおかげで、すごく簡単に松本まで抜けられる。

 松本市に入ってしばらくして、また雨となる。松本トンネルは通らずに、その手前で市内に入ってしまう。その方が近いからである。R254 はこの松本トンネルを抜けて、R19 との交差点で終点となる。そう、書き忘れたが、東京都文京区本郷3丁目から、ここまで同じ国道なのである。R246 も長いが (東京→沼津) それよりも長い。実は、このトンネルは以前に抜けたことがある。
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 松本市につき、ホテルにチェックインする。ホテルは前回と同じ、スーパーホテル松本駅前 である。このホテルのおかげで、金額的にとても安く旅行ができるようになった。
 以前、同ホテルに宿泊したとき、ホテルの 1F が駐車場であるのにかかわらず、ホテルと契約している別の回転パーキングでの駐車となったのだが、今回は、この 1F の駐車場に止めることが出来た。おかげで荷物の出し入れがラクになった。早めに予約したからだろうか。
 チェックインを済ませ、ホテルで一息つく。この時、15:30 である。なんだかんだ言って、予定より 1h ぐらい早くついた。疲れたので昼寝する。ホテルなので乾燥しているが、空気がノドにひっかからないのが良い。

 17:00 ぐらい前に、松本在住の友人に電話をかける。大学時代の後輩である。待ち合わせの時間を合わせ、ひとまず 18:00 に居酒屋「萬来」で待ち合わせる予定である。
 ホテルから、「萬来」まで徒歩で5分ぐらいである。それまで、駅ビル内の本屋を覗いたり、マツモトキヨシで目薬を買ったり (常備している疲れ目の目薬が切れたので、せっかくお店があったから買った)、お土産物店が並ぶフロアに酒屋があったので、「善哉」から出している日本酒と、「くちぼその甘露煮」を購入する。

左:松本駅前から、市街中心部方面を撮影。雨もあがり、良い夜になる感じがする。ビルの谷間から常に信州の山々が見えるのが、良い。
右:居酒屋「萬来」

 それでもなお時間があるので、松本パルコに行ってみたりする。ちょうど下校時のようで高校生や、若い女性がいっぱいいる。パルコ・ブックセンターがあったので、タウン誌を買う。僕は旅行に行くと、必ずタウン誌を買う。地元の新店情報や、デート・モデル・コースが特集されていたり、求人情報もどことなくローカルで面白い。自宅に帰った後に、部屋でゴロゴロしながら見るのである。なお、今回購入したのは「Nao」と「長野KOMACHI」である。

 18:00になったので「萬来」に行き、席につく。奥の座敷では、どうも宴会の予約が入っているようで、ツマミが少しづつ用意されている。
 友人が来るまで待つ。メニューを見る。あるぞ、あるぞ、名物が。ゼンマイのおひたし、馬刺し、馬刺しの串焼き、山賊焼、岩魚塩焼き、蜂の子。
 しばらくすると、友人が来る。早速頼む、生大2つ、中1つ。山賊焼と、野菜と、冷奴と、ゼンマイのおひたしと、、、、。


左上:山賊焼き。鳥の唐揚げ (竜田揚げ) なのだが、山賊焼きである。ニンニクと醤油で下味をつけている。もともと塩尻で発祥したらしいが、土地が同じなので、中信地区の名物となった。大きさは手の平大で、サクサクとしたコロモと脂分がビールに合う。地元企業の社員さんらしき4人組みが2つ頼んでいた。今回、1つしか注文しなかったけど、もっと食べたかった。次回の課題。
右上:馬刺し 4点盛。白い部分が、コウネ と呼びタテガミの部分の刺身である。で、コレが、、、、、後で記す。
左下:「萬来」の店内。民芸風だが、地元のサラリーマンが多い。また、北アルプス登山に来た人の登山後の一杯スポットでもあるらしい。ザックや登山靴の人が多いこともあるのだそうだ。某大学の山岳系サークルでは "定番" というログまでwww上にあった。
右下:女鳥羽川。市内中心部を横切る川。松本市の夜は更ける。

 ちょっとウンチクをタレたくなったのだが、それはひとまず置いておいて (松本にはまた来るだろうから次回にとっとく)、今回の注文品について。
 凄かったというか、うまいのは、馬刺しであった。僕も妻もどちらかというと魚食いなのだが、馬刺しはちょっと引いていたので、初めは注文するつもりはなかったのだけど、友人に薦められて、注文することにした。で、これが非常に良い思い出になったのである。
 友人の話だと、馬刺しは生姜か、ニンニクの擂ったものと醤油で食べる。「地元の人はニンニクなんですけどねー」というので、ニンニクの擂ったのと、馬刺しを食べたところ、これが、珍味を越えた味覚であった。特にコウネが印象的だった。見たとおり、白なので、ラードやバターを直接舐めるような食感を想像してしまうが、そうでもない。コリコリしてる部分もあり、魚の刺身に近いところもある。いや、もちろん獣肉なので、動物性なんだけど、そういうわりには、抵抗がない。こんなに集中して馬刺しを食べたのは生まれて初めてである。さらに日本酒にも合う。「善哉」をマスで注文。
 とはいえ、注意点は、食べすぎである。ニンニクの旨みと醤油の旨みと馬刺しなので、普段食べつけていないものだから、後で効いて来た。でもやみつきになる食べ物である。今、この旅行記を書いているのが、7/7 なので5日経っているのだが、また食べたい気持ちになっている。
 友人と音楽の話や、近況の話をし、信金に勤めているのでお金の出し入れの話をしたりして、よいところでお店を出る。

 この後、いつものとおり、「エオンタ」に行く。松本の ジャズ喫茶/bar である。「萬来」から徒歩で10分ぐらい。3回目なので、マスターが僕を覚えていてくれた。僕のサイトで、紹介しているのもご存知なので、話をしたりする。
 僕はこのお店のオーディオ・システムから出るピアノの音が大好きである。実にクリーンで瑞々しい音が聴ける。都内のジャズ喫茶/barでは、音に張りがあったり、臨場感があったりするけど、僕の中では、クリーンで瑞々しいこのサウンドは、他では聴けないと感じる。気候のせいかもしれないが、気のせいなのか。レーベルは Warner だが、Bill Evans の 「Affinity」 を聴かせてもらう。
 他の常連さんとも話をする。トロンボーンをやるのだそうだ。長野のアマチュアのジャズはどういう具合なのか、話を伺ったりする。信州大学のジャズ研の拠点は松本なのだそうで、サークル・ボックスというサークル棟に部室があるらしい。これも今度チェックしたいと思ったりして。

 22:00頃、お店を出る。友人と別れ、ホテルに戻る。けっこう飲みすぎた状態で、シャワーを浴び、寝る。ぐぅ。

PAGE 3 : 信州松本から R20 で甲州を縦断し東京の自宅へ。お土産公開

13:30頃。佐久市 中込駅 入口交差点。




































































































































14:30頃。道の駅:マルメロの里 "ながと"。










































15:30頃。スーパーホテル 松本駅前 の駐車場にて。


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