思ったより早く起きてしまった。朝食は8:30ということだが、まだまだ時間があるというのに、6:30より早く起きてしまった。本当は、もっと寝ているつもりだったのに。 シャワーを浴びようかと思ったのだが、思い切って、風呂に入ってみようと思う。。。。。バードランドには内湯が2つ、露天が1つある。露天については、いわいる温泉にある岩風呂調の露天風呂ではなく、屋根が無いお風呂といったところである。 部屋に付属している宿の説明書きを見ると、露天と内湯の1つは24時間入浴可だが、露天の方は、早朝と深夜、温度が低い場合があるので気をつけて、という注意書きがあった。 内湯に行ったら、もう先客がいた。というわけで、露天に行くことした。露天は、バルコニーの向うにある。 外に出る。寒い。けど、厳寒ではない。もう春が近づいていることがわかる。 露天は、、、、、先客はいなかった。念のため、浴槽の温度を見る。大丈夫そうだ。 ふああ。気持ちがいいなあ。ハナから空気を吸い込む。湯気の湿気とイイ空気が体に入る。湯で体が温まる。潮騒が聴こえる。 部屋にもどり、またゴロリとベッドに転がる。やがて妻も起きた。 朝食まで時間があるので、周辺の散歩をしてみる。朝の誰もいない漁港がある。漁港が稼動している日というのはおそらく平日なんじゃないだろうか。 海の向うの防波堤に鵜がたくさん泊まっている。 ぐるりと、そうだな、20分程度の散歩だった。 朝食の時間になり、食堂に行く。昨夜は、すでにテーブルが決まっていたが、今朝は自由に座ってよいらしい。 バイキング形式ではなく、きちんとテーブルに料理が運ばれてくる。。。。。内容は良く覚えていない(この旅行記を書いているのが4/16だから)。けれど、野菜が新鮮であるのと、おいしくいただいたのだけはよく覚えている。うーんそうだな。人口30万〜50万ぐらいの地方都市のその街で一番良いホテルの泊まった時の朝食に似ていると思う。 食後、部屋にもどり、荷物をかたづけ、オーナーさんに挨拶し、去る旨を伝える。 オーナーさん:「ほんと、こういう混んでいる時ではなく、もっと空いているときに来てくれれば」 僕:「いえいえ、なかなか楽しかったです。また来ようと思っているぐらいです。」 僕:「どういうときが比較的ヒマですか?」 オーナーさん:「こういうシーズンでなければ。あ、そうそう平日なら空いていますよ」 僕:「いや、僕、土日しか来れないんですけど」 この初春や、夏の海水浴シーズンでなければ良い様である。 いい宿だった。ペンション初体験だったが、こうやって自分の趣味に合えば、かなり楽しめるところであることがわかった。でも BirdLand は全体的に雰囲気がかなり良いので、ペンションでも良い方なんじゃないだろうか。 クルマに乗り、海岸線沿いを千倉市街方面に向けて走らせる。昨日より、曇っているが、昨日よりは天気がよい。気持ちのよい朝日の中、しばらく走る。 途中で、クルマが楽に停められそうな浜があったので、寄ってみる。波に向かって、とても沢山、サーファーたちが、波を待って浮いている。 サーフィンとスキーは僕がやってみたいと思うスポーツだ。僕の血筋にはサーフィンをやる人というのがいない。新しいことをやってみたいと思う。でも僕のような体型の人はサーフィンをやってはいけないと思う。なぜなら、似合わないからだ。 僕に初めて会う人で「スポーツか何かされていたのですか?」とたずねる人が非常に多いけど、「いえ、音楽をやっていました。ピアノを弾いてます」と言うと驚く人がこれまた非常に多い。この、「ピアノを弾いている」というフレーズですら、「似合わねー」と真っ向勝負をしてくる知り合いもいるのだ。で、僕はジャズは案外、マッチョな音楽なんだということを説明する。あんまり判ってもらえないけど。 大学を卒業して最初に勤めた会社の配属された部署では、サーフィンをやっている人が3人もいた。そのうちの1人は日本選手権などの大会に出たりしている人だった。 あるとき、そういう人々に、僕のような人間がサーフィンをやってよいか尋ねたことがある。そうすると以外にも、やっても良いという答えが返ってきた。たしかにショートボードのような動くサーフィンをやる人にはスマートな人が多いが、ロングボードをやる人にはお太りの方もいるらしい。ハワイなんかに行くと地元のポリネシア系の人々で、さらにオジサンたちが、よくロングボードをやっているそうだ。 写真で見たことがあるけど、確かにハワイ出身の力士をちょっと痩せさせぐらいのオッサンがやっているようである。 でも、実際にサーフィンをやる時がはたしてくるだろうか。 予定通り、講談社の保養所の横の交差点を曲がり、「大阪屋」に行く。房総土産の「くじらのたれ」のメーカーさんである。 「くじらのたれ」は鯨の赤身を醤油とダシのたれにつけて天日干ししたもので、房総半島ではお酒のつまみやオカズとして、欠かせない存在とのことである。これは僕の両親からのリクエスト土産である。いろいろなところで売っている。 大阪屋さん自体は、おそらくメーカーさんになるのだろう。店舗は無いようだが、この千倉にあるところは本社だと思われる。本社の倉庫というか工場のようなわりと殺風景な建物の中に千葉土産がなかなか旨そうに並べて販売しているのである。直売という雰囲気がある。 このお店で、鯛せんべい(かわらせんべい:会社へのお土産用)、くじらのたれ、くじらの角煮、アサリの時雨煮、エボダイ、干物などを買う。 七輪で焼いた干物を試食させてくれるのだが、コレがなかなかおいしい。やはり、海の幸はホッするよな。 千倉から、館山まで抜ける。地図上ではけっこう距離があるように感じるが、実際に走ってみると、空いているので、比較的ラクだった。思ったより早く、館山市につく。 で、お昼ゴハンである。回転すし。利用したのは やまとである。 開店してから30分経っていないのだが、席がもう半分以上埋まっている。人気店なんだろうと思う。新潟に行ったときも思ったのだが、日本人は本当に寿司が好きだと思う。新潟にしても、この千葉の房総にしても美味い魚は、簡単に自宅で食べられると思うのだが、それでも、家族は「今日は回転寿司に行こうか」と回転寿司に行ってしまうのである。まあ、僕もそうやって、回転寿司に行ってしまう日本人の1人なんだけれども。 寿司を取って空のお皿を重ねていると、やがて時間はお昼どきになり、待ち人も出てくるようになった。 「やまと」は回転寿司の千葉県限定のチェーン店だけれども、回転寿司店にしては珍しく生簀があることが特徴である。 また、それでいて、回転寿司の値段で食べられるのが良い。新鮮なうまいネタをサイフに痛くない金額で食えるってのは幸せではありませんか。 今日は、アジとイワシが美味かった。 館山市から木更津市まで向かう。もうすぐこの旅行もおわりである。 館山から、木更津までは海沿いの道である。とても気持ちがいい。海が太陽の日にあたってキラキラしている。 僕らのように、館山→木更津で移動するクルマは渋滞がなかったが、木更津→館山方向の道は、それはもうひどい渋滞だった。原因は観光バスである。 三浦半島も伊豆半島もそうだけど、半島の海がきれいに見える国道は、道が狭くまたトンネルが狭い。抜け道も少ないから、クルマが集中するし、トンネルが狭いからバスがトンネル内ですれ違いができないので、トンネル突入前に対向車の様子を見るからである。渋滞の始まりと終わりを観察していたが、渋滞の先頭は大概、観光バスだった。ちょうど、バスツアーの移動時間なんだと思う。バスに乗っている人々は、きっとこれから、鴨川温泉にある大型旅館に泊まるんだろう。 運良く、木更津までスイスイ行くことができた。木更津から、アクアラインで東京まで帰る。 アクアラインは、あの東京湾の地下を通る海底トンネルである。コレのおかげで、東京から千葉まで簡単に行き来できるようになった。 このトンネルは、値段の高さが有名である。開通当初は片道 \5000 だった。5年ぐらい前だったと思う。 今は \3000 まで値下がりしている。それでも高いと感じる人が多いと思うが、僕は妥当な値段だと思う。コレが無かったら、また千葉市、市川市、葛飾、という具合にぐるりと回って東京に戻らなければならないし、CD1枚が \2000 なら、2人でクルマに乗っていて、1人 \1500 だと思えば、気持ちのいいドライブだと思う。 木更津のインターから高速に乗り、アクアラインに向かう。しばらく郊外の風景だが、やがて木更津の街が高速の左右に広がり、遠くにコンビナートが見える。 やがて、橋が始まる。アクアライン自体はほとんどがトンネルなのだが、途中の「 海ほたる 」までは橋なのである。これがなかなか気持ちがいい。道が新しいのと、左右の海が、どこまでも続くように見える。海の上を飛んでいるような気持ちになる。 「 海ほたる 」に寄って見た。土日はものすごい混雑で、行きたくても行けないというように人から聴いていたのだが、まだ時間が13:00という中途半端な時間だったため、混雑にあわず、利用できた。 webサイトを見ていただければわかると思うが、お土産店もあれば、ファミリーレストランやゲームセンターまである。なんでゲームセンターなんだろう。これは要らないと思うけどなあ。 海が見渡せるデッキに出る。四方が海で囲まれている。僕の予想では、遠くに東京が見えると思っていたのだが、この日が暖かいせいか、湿度が高く、海の向うにはもっと海が続くのではないかと思うぐらい、海しか見えない。 なお、東京湾にあるのでゴジラが出たら一発でやられちゃう建造物である。 30分程度すごしたあと、クルマを東京に向けて出発する。まだここは木更津市である。 トンネルは思ったほど長くなかった。いつまでたっても、延々とトンネルの続く道なのかと思ったが、15分ぐらいで川崎市に出た。関越トンネルの方がよっぽど長いと思う。 あとクルマで1時間も走れば自宅につく。 千葉の千倉は穴場だ。また行こうと思う。安いし、案外楽しいことがわかった。お手軽でこういう楽しい思いができるなら、かなりいい旅行先だと思う。さて、次はいつ行こう。 完 |
左下:朝のサンルーム。初春の朝日があたる。 右下:「バードランド」の外観。茶色い、周辺でもひときわ大きいお宅。
写真では見難いがサーファーがいっぱい浮いて波を待っている。
右:としまや。千葉県房総半島限定弁当チェーン
上右:「海ほたる」のデッキ 中:「海ほたる」から東京方面を見る。 下:大阪屋で買ったエボダイ。塩焼きが旨い!。 |