ベトナムでの道の横断がいかに大変かということは、少しでもこの国に興味を持った人ならご存知でしょうが、もったいぶって言わなくても、とにかく大変です。これはトンダクタン通りの様子。
横断歩道はありますが信号があるところはほとんどありません。信号があっても彼らは止りません。いや止るには止るのですが止まらないバイクが多い。因みにクルマは、信用できないレベルで、止ります。
旅先の足は重要で、例えば東京を旅するのなら山手線が使えないと難しいと思います。僕はベトナム旅行の最初のハードルは道の横断だと考え、事前に情報を集めたのですが、こうすれば渡れるという情報に辿り着けませんでした。そして、行ってわかりましたが、渡れるには渡れるようになったものの、かなり危ないので、こうすれば渡れるということは書けないと判断するに至りました。要は僕と同じことをやっても問題が起きないという責任が持てないんです。なので、いかにして横断したかについて書こうと思います。旅の思い出として。
■私がやったこと
1. 自分のカバンを手で押さえ、道端に立つ。 ※カバンを手で押さえるのはバイクを使ったひったくり対策。
2. 自分に最も近いバイクの流れが薄くなる時が来たら一歩踏み出す。
3. バイクが来る方向を見てドライバーを睨み、ペースを落とさず、バイクが避けられる速さでずいずい歩く。
4. 着岸まであと2〜3歩というところで自分の前をすり抜けようとするバイクがいる場合もあるので、そういうバイクがいたら一旦止まって先に通し、着岸する。
最後まで気を抜けませんが、バイク側も人をハネる気は無いようで、ドキドキして横断しながらこっちに向かってくるバイクを見ていると、確かに避けようとしているのがわかりました。ただし、イザとなった止るようですが、止まることより避けることを優先しているみたいです。
■工夫したこと
[練習する]
ドンコイ通りはホーチミンのシャンゼリゼと言われているわりには交通量が少ないです。そういう通りで練習をしました。
[交通量の少ない道・個所を選ぶ]
例えばレロイ通りは太い道なので交通量が多い個所は横断が難しいですが、オペラハウス周りは交通量が少ないので、なるべくそこを使うようにしました。また、道が太くても道路内に植え込みがあるところは「一息つける」「待つ」が出来るのでそういう個所を渡るようにしました。
[交通量の多い道は渡らない]
トンダクタン通りは片側3車線ぐらいあり、クルマやバイクのスピードも他の通りより速いです。渡らずに済むなら渡らない方がいいです。
トンダクタン通りとナムキーコイギア通りとの交差点に歩行者用信号があるので横断してみましたが、横断後半はかなり難しかったです。たまたま対岸に警察っぽい人がいたので誘導してもらえましたが、いなければ道に取り残されていたでしょう。
現地人はどうかというと、昼夜かまわず渡れる人は渡っているのできっと慣れなのだと思いますが、たかが3泊の日本人観光客が海外でやる横断ではないと考えています。
[手を上げる]
そのトンダクタン通りを渡って戻る際、再び警察みたいな人が誘導してくれたのですが、その人が手を上げていました。あまりやっている人をみかけませんでしたが、これも工夫です。
「手を上げて、横断歩道を渡りましょう」という松崎真さんのフレーズの通りですが、日本もかつてはベトナムみたいだったから、手を上げて渡ったのかもしれないと考えたしだいです。
これだけバイクが多いのは、ホーチミン市の交通インフラが無いことによると思います。市街地区で500万以上の人口があることになっていますが、地下鉄や私鉄のような大量輸送できる乗り物はなく、公共交通といえばバスだけです。
ちなみに2012年の統計で横浜市が370万ぐらいです。大阪市は300万ありません。
つづく。
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