松本 EONTA

 長野県松本市は白馬や穂高といった日本を代表する山のそばにある、水のきれいな、清潔な雰囲気の、気概ある地方都市です。毎夏、サイトウキネン音楽祭が開かれ、信州大学という大きな大学があるうえに教育県として有名です。そのため、文化を求める人々が多い街でもあります。
 この街に「EONTA」という老舗のジャズ喫茶&Barがあります。
 どのぐらい前から営業してらっしゃるのか、尋ねなかったので不明ですが、開業されて30年ぐらいになるようなことを、以前、読んだことがあります。このぐらいの年代から営業されているお店は全国に多いですが、他のタイプのお店になってしまったり、廃業してしまったお店も多いです。それだけに、長くつづいていらっしゃることをうれしく思います。

 「EONTA」の看板です。カタカナで「エオンタ」とはっきり書いてありますので、わかりやすいです。
 しかし、思ったより小さいので、気をつけて探した方がいいかもしれません。でもすぐに見つかると思います。

 EONTAの入口です。これはフラッシュを焚かずに撮影したものです。案外小さな入口です。この手のお店は入口が小さいことが多いです。
 以前東京に住んでいた、大学時代の後輩につれていってもらったのですが、彼は、明大前の「マイルス」に似ていると言っていました。なるほど、明大前のマイルスに似ています。階段の感じがよく似ています。
 ただ、僕の感じとしては、「マイルス」と高田馬場の「イントロ」と吉祥寺の「メグ」を足して3で割ったようなお店だと思いました。

 階段を上がってすぐ右に扉があるのですが、この扉のある白壁に、松本市に来日したミュージシャン達のサインがたくさん書いてありました。
 Bill Evans(p)、Chick Corea(p)、リチャード・デイビス(b:カタカナで名前が書けるらしく、カタカナだった)、Chico Freeman(ts)、Richie Beirach(p)、Paul Motian(dr)、Paco De Lucia(g)、Jackie Terrasson(p)、僕が確認したのはそれぐらいなのですが、もっとたくさんサインがありました。Bill Evans直筆のサインは、今回初めて見たかもしれません。
 今回は訪れなかったのですが、松本市に「AGATA」 ( http://www.jazz-shop.net/ ) というジャズのレコードショップがあります。こちらの方が、エオンタのサイトを作っていらっしゃるようです。こちらがそうです→ http://www.agata.to/eonta.html

 「EONTA」の店内の様子です。撮影させていただき、本当にありがとうございます。
 主に流しているJAZZの年代を問わないと思います。しかしオーナーさんがピアノ・トリオを中心としたヨーロッパのミュージシャンに強いらしく、そのあたりのディスクが中心となっているようです。オーディオの音もピアノの音が非常にクリアにきれいに聴こえます。
 僕が訪れた時、Michel Petrucciani(p)がいたころのCharles Lloyd(ts)のバンドとやっていた頃のアルバムが流れていたのですが、あまりに綺麗な音に驚きました。東京でもここまで綺麗なピアノの音のお店は、なかなか無いとおもいます。こちらのお店で音の汚いディスクをリクエストするのは野暮ってものかもしれません。

※入口から入って左側のスピーカー直前の席はリスニング・スペースですので会話厳禁です。

住所:長野県松本市大手4-9-7
電話:0263-33-0505
営業時間:16:00〜24:00
定休日:毎週水曜日

松本城の近くになります。住宅街の中にありますので、見落としがちです。夜はひっそりとしてますが安全です。この地図をクリックすると拡大した地図が出ます。